買取品詳細
ジャンル
経済学、哲学、歴史学、地学、人文学、全集、岩波文庫
買取方法 出張買取
お住まい 京都市右京区
最寄り駅 嵯峨嵐山駅
スタッフからのコメント
京都市右京区のお客様からお電話にてご依頼を頂きまして、お電話頂いたその日のうちにお客様のご自宅に古書・古本の出張買取に伺いました。
今回のお客様は、長い間、趣味や勉強で集めた本で自宅の本棚がいっぱいになってしまっているので、処分して本棚をキレイに空っぽにしていただきたいとのことでした。本棚にある本は、読む機会も無くなった本なので全て処分したいとのことでした。また、急ぎでの対応をご希望とのことで即日での古本出張買取をさせていただきました。
お客様のご自宅に到着しまして、買取をご希望されている本を見させていただいたところ、マルクス・エンゲルス全集、マルクス資本論をはじめ、様々な経済学・哲学書籍がございました。また、その他にも歴史学、地学関連の書籍や人文学書など非常にバラエティに富んだジャンルの本が多くございました。
査定の際に、お客様よりお話をお聞きすると、学生の頃から読書が趣味で、京都や大阪の古本屋巡りや古書イベントによく通っていて、その時に買い集めてきたとのことでした。本を細かく見させて頂くと、買ったままの状態で綺麗に保管している物も多く、コレクションとして集められている形でもあったのが印象的でした。全体的にも、付属品の函や帯、月報などが揃っている物も多く状態が良かったです。そのため、プラス査定として加味させて頂きました。
買取査定が終わり、お客様に買取金額をお伝えしたところ、快諾を頂けました。学生時代から買い集めた書籍で、思い入れもあるとのことでしたので、一冊一冊丁寧に見させて頂いた上での精一杯の買取金額を提示致しました。大変喜んで頂き、こちらとしましても良いお取引が出来て、うれしい結果となりました！
そんな今回の買取をした本の中から、ご紹介したい本は『マルクス・エンゲルス全集』です。大月書店より発行された本です。
『マルクス・エンゲルス全集』は、ドイツの思想家、経済学者であるカール・マルクス（1818年～1883年）と、同じくドイツの思想家、社会主義運動家であるフリードリヒ・エンゲルス（1820年～1895年）の二人のほぼ全ての著書、論文、書簡を集成したものです。
その冊数は全53冊にもなります。1975年までに本文全45冊を刊行し、1991年にかけて補巻と別巻も刊行し、32年の歳月をかけて全53冊を完結しました。
カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスは、親友同士であり、「マルクス主義」の共同創始者です。「マルクス主義」とは、弁証法的唯物論や階級闘争考察などからなる社会主義思想体系の一つです。マルクスとエンゲルスは、協力して、いわば二人三脚の形で諸思想や理論を形成していきました。
マルクスとエンゲルスが活動した19世紀のヨーロッパは、産業革命によって社会が大きく変化した時でした。資本を手にした資本家階級が台頭し、極めて大きい貧富の格差が生じた時代でした。そこで、マルクスとエンゲルスは、格差が拡大し続ける社会状況に異を唱え、資本主義批判と社会改革を主張していったのです。
『マルクス・エンゲルス全集』は、読み手に対して、経済学はもとより、文学、哲学、歴史から自然科学まで幅広い素養が求められる難しい書籍だと思われます。しかし、マルクス・エンゲルスの二人の生涯をかけて書き上げた著作のほとんどを収録しており、社会経済の変遷を学ぶ上でも大変有意義な資料となるものです。難解ではありますが、理解した時、これまでとは違ったものの見方や考察をすることができると思います。興味を持たれた方は、一度手に取られてはいかがでしょうか。
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