買取品詳細
ジャンル
掛け軸、古書、陶磁器、書道具、壷、骨董品
買取方法 出張買取
お住まい 京都市右京区
最寄り駅 西院駅
スタッフからのコメント
京都市右京区にお住まいのお客様から、写真付きのメールとお電話で連絡を受け、出張買取に伺いました。お客様はあらかじめ、おおよその買取金額を知りたい旨を伝えてくださったため、売買堂に写真をLINEで送信してもらい、電話で大体の査定金額をお伝えいたしました。
ご希望いただいた日時に、お客様のご自宅を訪問すると、古い美術品が保管されているお部屋に案内されました。 古書、書道具、陶磁器などと共に大量の掛け軸が並んでおり、様々な種類の骨董品がございました。
お客様からお聞きしたところ、大半はご自身で集められた趣味のお品物でしたが、お父様が以前に集められた物も多数あるそうです。その後、一点一点確認して査定することをお伝えし、査定を行いました。
査定が終わり、お客様に買取金額をお伝えすると喜んで承諾をいただけましたので、全ての物品についてお買取させていただきました。お客様は、まだ整理の最中とのことで、次回に多くの書籍を買取依頼の確約をしてくださいました。お心遣いいただき、大変嬉しいお買取となりました。
そんな今回の骨董品買取の中から、ご紹介したいお品は「掛け軸 大津絵」です。
「大津絵」とは、そのシンプルな描線、ユーモラスで風刺の効いた絵柄、そして特徴的な鮮やかな色味によって、観る人々を魅了する日本の伝統絵画の一種です。
この大津絵は、紙に描かれたものだけでなく、絵馬、ひょうたん、皿、そして掛け軸など、様々な形態で現れます。また、大津絵におけるモチーフも多岐にわたり、代表的なものに「鬼の寒念佛」や「藤娘」があります。さらに、仏画、美人画、そして武者絵なども描かれます。歴史的に見ても、この大津絵は古く、寛永年間にあたる1640年頃から存在しているといわれています。一方、大津絵は、あくまでも大衆芸術として位置づけられ、一般的には「民画」として知られています。
大津絵には、「人間風刺」という魅力的な特徴があることが知られています。江戸時代中期からは、人々の愚かさや滑稽さを描いた風刺画が大津絵の半数を占め、大変強烈な影響力を持っています。先に挙げました鬼の寒念佛は、その代表的な作品の一つです。この作品に描かれた鬼は、人間の心の在り方を表現しているとされています。僧衣をまとう鬼は「偽善者」を表し、顔つきは鬼でありながら、衣装や小道具をまねることが無駄であることを示しています。また、鬼の角は人間の「我執」を象徴しており、片方の角が折れていることで、「我を折れ」という教えを表現しています。
大津絵の最大の魅力は、他の民画と一線を画した風刺精神にあると思われます。社会を風刺するのではなく、人間に対する風刺がテーマになっているため、時代が変わっても普遍性を持つのではないでしょうか。そのような精神が今も生きているため、現代にも通じると考えられます。
大津絵は、一見庶民的でありながら、深い教訓と、風刺によるユーモア感覚が息づく世界です。このように、人の心をとらえる風刺精神こそが、大津絵が数百年にわたって生き残ってきた最大の理由と思われます。ご興味を持たれた方は、一度手に取る機会をもってみてはいかがでしょうか。
売買堂では、骨董品・古道具の高価買取を積極的に行っています!
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